交趾焼 中村翠嵐
〈略歴〉
1942年京都に生れる
1961年京都市日ヶ丘高等学校美術課程陶芸科卒業後、父の許で修業
1972年二代翠嵐を襲名
1974年青樹会結成、東京日本橋三越にて茶陶展を開催(以後八年間毎年開催)
1978年この年より全国各地にて個展
1980年ニュージーランド、カンタベリー美術館に寄贈出品、常設展示される。
1982年東京日本橋三越にて個展,第二十五回上絵陶芸展にて、京都府知事賞を受賞
1984年第六回京焼、清水焼展にてグランプリ受賞
1985年京都高島屋にて個展
1987年伝統工芸士に認定される
1993年現代の京焼・清水焼パリ展に出品、実行委員長を務める
2003年伝統工芸品産業の振興に貢献したとして、経済産業大臣表彰を受ける
同年、「京の名工」京都府伝統産業優秀技術者表彰を受ける
2010年「現代の名工」(卓越した技能者)厚生労働大臣表彰を受ける
2014年伝統工芸業務功労者として「瑞宝単光章」を受章
交趾焼は16世紀後半の安土桃山時代、ベトナムのコーチシナ(交趾支那)との交易で日本にもたらされた焼きものです。色鮮やかな縞模様の小容器を「交趾香合」と呼び、お茶人の間で珍重されたのが由来で、後に香合のみでなく色々なお茶道具が京都で作られるようになりました。先生は従来の技法に絵の具の改良や新しい技法を加えて現在の交趾焼を作り、喜寿を迎えられた今日も研鑽に努めておられます。細やかな一陳(いっちん)盛りの線描と、鮮やかな色彩が特徴です。
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